封筒の書き方も解説 【一覧】転職先への入社手続きに必要な書類
転職先の企業への入社手続きをスムーズに済ませるために、前職の会社から退職時に受け取っておくべき書類や、自分で用意する書類などを事前に把握しておきたい人もいるでしょう。
この記事では、転職先への入社時に必要とされる書類を「前職(現職)の会社から受け取るもの」「転職先から受け取るもの」「自分でいちから用意するもの」に分けて紹介します。
※必要な書類は会社によって多少異なるため、内定先の企業から受け取る内定通知や、入社案内の連絡に記載されている内容を必ず確認してください
退職時に前職(現職)の会社から受け取る書類
前職(現職)の会社を退職する際に受け取っておくべき書類は、以下の5つです。
これらは年金や社会保険などの重要な情報を次の会社に引き継ぐために必要な書類であるため、受け取った後は入社日まで大切に保管しておきましょう。
- 年金手帳
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 退職証明書
- 職歴証明書・在籍証明書
なお4と5は必須ではありません。転職先に求められた場合、前職の会社に作成を依頼してください。
年金手帳
年金手帳は、年金にまつわる情報が書かれた手帳のこと。転職先企業の厚生年金保険に加入する際に必要になります。
入社時に手帳の原本を会社に預けた人は、退職する際に必ず受け取るようにしましょう。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証は、雇用保険に加入していることを示す証明書です。転職先で雇用保険の再開手続きをする際に必要になります。
基本的には会社側が保管しているものであるため、退職するタイミングで忘れずに受け取りましょう。
源泉徴収票
源泉徴収票は、「1年間であなたに給与がいくら支払われ、税金がいくら徴収されたか」を記載した書類のこと。転職先で年末調整をする際に必要になります。
通常は自分から発行を申請しなくても、退職後1ヶ月以内には会社から送られてきます。送られてこない場合は、前職の総務部や人事部に「源泉徴収票が必要な理由」と「いつまでにほしいか」を伝え、発行してもらいましょう。
転職のタイミングなどによっては、源泉徴収票の受け取りが転職先の年末調整に間に合わないこともあります。その場合は自分自身で確定申告をしましょう。
退職証明書
退職証明書とは、現職(前職)の会社を退職したことを証明する書類です。
転職者全員が必ず受け取らなければならない書類ではありません。転職先が、応募書類に虚偽の記載がないかどうかや、退職理由を確認するために希望した場合は必要になります。
必要になった際には、前職(現職)の会社の人事部や総務部などに依頼しましょう。
職歴証明書・在籍証明書
職歴証明書・在籍証明書とは、前職(現職)の企業に勤めていたことを証明する書類です。
転職者全員が必ず受け取らなければならない書類ではなく、転職先からの希望があれば必要になります。
転職先から提出を求められた場合は、前職(現職)の総務部や人事部などに依頼して発行してもらいましょう。転職などで複数の企業に在席していたことがある人は、企業ごとに発行が必要なケースもあります。
転職先の企業から受け取って記入・押印する書類
転職先の会社から入社前に受け取って記入・押印などをする書類は、以下の7つです。
これらの書類は、内定の通知を受けた後にメールでデータが送られてくるか、プリントアウトされた物を郵送や手渡しで受け取ることになります。
- 扶養控除等(異動)申告書
- 給与振込先届出書
- 内定承諾書・入社誓約書
- 雇用契約書
- 健康保険被扶養者異動届
- 住民票記載事項証明書
- 身元保証書
なお、5は扶養家族がいる人のみ必要です。
6と7は転職先が用意している場合のみ記入し、提出すれば問題ありません。
扶養控除等(異動)申告書
扶養控除等(異動)申告書は、給与所得者が扶養控除などの控除を受けるための書類です。
会社に年末調整をしてもらう際に必要となります。転職先の会社から申告書を受け取ったら必要事項を記入して忘れずに提出しましょう。
給与振込先届出書
給与振込先届出書は、給与やボーナスの振り込み口座を指定するための書類です。
転職先の会社が用意した書類に口座番号や担当支店などを記入し、押印して提出します。書類に押す印鑑は、銀行印ではなく認印でOKです。
内定承諾書・入社誓約書
内定承諾書・入社誓約書は、その会社に入社することを承諾する書類です。書類を受け取ったら、指定の期日までに記入すべき項目を埋めて提出すれば問題ありません。
入社日や現住所の記入、直筆のサインと印鑑による押印を求められるケースが多くあります。
雇用契約書
雇用契約書は、給与、勤務時間などの労働条件について労働者と会社が合意したことを証明する書類のこと。
提出日が入社前か入社日当日かは、会社によって異なります。住所と氏名を書いて押印し、提出してください。
ちなみに「雇用契約書」という表題の書類ではなく、「労働条件通知書」など労働条件が明示された何らかの書面であれば問題ありません。求人票に書かれていた内容や面接時に聞いていた条件と齟齬がないか、必ず確認するようにしましょう。
健康保険被扶養者異動届
健康保険被扶養者異動届は、転職先の健康保険に加入するために必要な書類です。配偶者や子どもなど扶養義務がある家族がいる人は、提出が求められます。
転職先から書類を渡されたら必要項目を記入して入社時に提出しましょう。
住民票記載事項証明書
住民票記載事項証明書とは、氏名や住所、生年月日など、本人が記載した内容と住民票に記載されている内容に相違がないことを証明する書類のこと。
企業が正確な労働者名簿を作成するために使用するもので、すべての企業で必要になる書類ではありません。一般的には企業指定の用紙があるので、用紙を受け取ったら必要事項を記入し、住んでいる市区町村の役所に申請し、記載に間違いがないという証明を受けましょう。
企業指定の用紙がなく、自分で準備が必要な場合は、住んでいる市区町村の役所に相談してください。マイナンバーカードを持っていれば、コンビニから申請することも可能です。
入社時には、役所の証明印が押された書類を企業に提出します。
身元保証書
身元保証書とは、下記の2つのことを保証してもらうための書類です。
- 入社する本人が、社会人としてふさわしい人物であること
- 会社に損失を与えた場合、損害賠償を本人とともに負うこと
提出を求められた場合は、両親や配偶者などに身元保証人になってもらい、書類に署名してもらいましょう。
なお、身元保証書はすべての転職者が提出しなければならないものではなく、転職先から提出を求められた場合のみ必要になります。
自分でいちから用意する書類
転職先の企業に入社する前に自分で用意しなければならない書類は、以下の5つです。
入手するまでに日数がかかる書類もあるため、転職先が決まったら早めに準備しましょう。
- マイナンバー
- 健康診断書
- 卒業証明書・成績証明書
- 免許・資格関連の証明
- 通勤経路申請
2~5は企業に求められた場合のみ、用意すれば問題ありません。
マイナンバー
マイナンバーとは、複数の行政機関に保存されている個人の情報を紐づけするために一人ひとりに割り当てられた12桁の番号のこと。転職先の会社で健康保険や厚生年金、雇用保険などの手続きをする際に必要になります。
マイナンバーカードや通知カードのコピーを用意しておきましょう。
健康診断書
健康診断書は、病院・クリニックで受診した健康診断の結果が記載された書類です。
健康診断書の有効期限は受診から3カ月であるため、直近3カ月以内の健康診断書があれば新たに受診し直す必要はありません。ただし、有効期限内の診断書を持っていても、企業から指定された項目を検査していない場合は再受診が必要です。
直近3カ月以内に健康診断を受けていない場合は、転職先の会社が指定した医療機関で受診するか、健康診断を行っている病院・クリニックを自分で探して受診しましょう。
卒業証明書・成績証明書
卒業証明書とは、特定の大学・高校・専門学校を卒業したことを証明する書類のこと。成績証明書は、学校に在籍していた間の成績を証明するものです。
転職活動時に卒業証明書や成績証明書を求められることはほとんどありませんが、一部の会社・職種では、学歴詐称の防止などを目的に提出を求められることがあります。
卒業証明書や成績証明書の提出が求められた場合は、卒業した学校に依頼して郵送してもらうか、学校の事務局で直接入手しましょう。即日発行してもらえないところもあるため、必要な場合は早めに学校の窓口に確認してください。
免許・資格関連の証明
業務上必要になる免許・資格資格がある場合に、それらを取得していることを証明する書類を求められることがあります。
免許証や合格証明書の写しを提出するのが一般的なので、入社時期が近づいたらあらかじめ原本を探しておきましょう。
通勤経路申請
通勤経路申請とは、文章や地図を使って自宅から企業までの交通手段・移動時間などを伝える書類のこと。
電車通勤の場合は、自宅と会社の最寄り駅名だけを申請すれば済むことが多いですが、マイカー通勤・徒歩通勤の場合は略図の作成や文章での説明を求められるケースがあります。
通勤経路の情報は、通勤手当を計算したり、通勤時の事故やケガに備えた労災保険をかけたりするために使われます。
【方法別】応募先企業への入社書類の提出マナー
入社書類が準備できた後は、転職先に失礼な印象を与えないための書類提出のマナーも確認しておきましょう。
提出方法別にマナーをまとめました。
企業に郵送する場合
入社に伴って必要な書類を郵送する場合、封筒の表面には転職先の会社の住所・宛名と書き、赤いペンで「入社書類在中」と記載し、四角で囲み目立たせましょう。
裏面は自分の住所と名前、郵便番号、投函する日付を書き、のり付けして「〆」と書きます。「×」と間違われないように注意してください。
なお、郵送する場合は書類の汚れや破損、紛失を防ぐために、提出する書類はすべてまとめてクリアファイルに入れましょう。書類の一番上に添え状をつけると丁寧です。
直接手渡しする場合
直接手渡しする場合、入社書類はクリアファイルにまとめ、封筒に入れて渡すようにしましょう。クリアファイルに入れることで書類の汚れや破損、紛失を防ぐことができます。
手渡しの場合は添え状をつけたり、封筒に宛名や差出人名を書いたりする必要はありません。のり付けもせず、口の部分を折り目に沿って軽く閉じて、封筒ごと担当者に渡してください。
メールで提出する場合
最近は電子メールで入社手続きを進める方法も一般的になってきました。企業のなかには、入社前に手続きを完了する必要がある書類の記入・押印だけはメールで対応し、そのほかは入社時に手渡しで提出するところもあります。
入社書類をメールに添付して提出する際は、メールの本文部分に挨拶・添付した書類・結びの挨拶・署名を記載します。
書類のファイル名は「採用通知書_山田太郎_20230201」など、「書類名_氏名_提出日」の順に記載すると転職先の担当者が確認しやすくなります。
メール例文
メール件名: Re: 書類送付のお願い
株式会社○○○○
人事部 〇〇様
お世話になっております。
転職花子です。
この度は内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございました。
入社に向けてこれから日々努力を重ね、少しでも早く貴社に貢献できるよう精進する所存です。
何卒宜しくお願い致します。
つきましては、ご指示いただきました以下の書類を添付ファイルにて送付いたします。
記
1.健康診断証明書
2.雇用契約書
3.運転免許証のコピー
以上
お忙しいところ恐れ入りますが、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
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山田 太郎
〒○○○-○○○○
東京都港区赤坂○丁目○-○
電話:090-○○○○-○○○○
E-mail:○○○○@.com
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入社初日の流れも確認しておこう
入社書類の準備が整ったら、あとは入社日を待つだけ。
入社初日をトラブルなく終えるために、当日の流れを事前に確認しておきましょう。