IPO/PO(Initial Public Offering/Public Offering)
仕事概要
IPO:企業の株式公開時に、証券会社などが、株式市場で不特定多数の投資家に対して新規株式を発行するために、募集業務を行うことです。転じて、広義では「株式の新規公開」という広い意味に捉えることもあります。具体的な業務内容は、公開に向けた財務戦略、資本政策、エクイティ・ストーリーの立案、経営管理体制に対する指導・助言、公開時における適正な企業価値の評価によるプライシング等になります。 PO:新株の発行に当たって、その引き受け権を現在の株主や特定の第三者に与えず、広く一般の投資家を対象に募集することをいいます。企業としては、既に上場している株式を市場に流布するため、株式を広く一般投資家に流動化させる目的があります。
必要な能力・経験
株式公開引受の業務は、そのプロジェクトの立ち上げからお客様企業の上場まで約2〜3年かかる仕事です。一通りの業務を覚えるためには、5年くらいの経験は必要でしょう。 プロジェクトには様々なプロセスがあり、財務戦略・資本政策の立案、経営管理組織・コーポレートガバナンスに関するコンサルティングなど、色々な経験をします。 そのためプロジェクトの提案活動には、会計・法務などの専門性は特に必要と思われます。会計・法務などの知識がある方、会計士、税理士の資格を持つ方は、求人ニーズが比較的高く有利でしょう。
転職事情・アドバイス
証券各社では、この業務経験者を多数必要としています。 株式公開業務ですが、この業務を証券会社で経験したことのある人材は意外と少ないといえます。理由としては、株式公開の主幹事は大手証券会社に偏っていたため、流動的な人材が不足していることが考えられます。 転職市場で望ましいのは、やはり証券・銀行出身者で、実際に株式公開に携わり、公開引受業務の実務経験のある方といえます。