SPC( Special Purpose Company )
仕事概要
不動産や債権から発生する収益を裏付けに発行される証券を発行する際には、SPC(特定目的会社) が設立されます。 この会社は、資産を取得し、投資家に配当する業務のみを目的として設立・運営されます。企業が不動産を証券化する目的は色々とありますが、代表的なのは、保有している資産の「オフ・バランス」を目的として不動産を証券化するケースです。 SPC自体に従業員がいるわけではないため、お金の出し入れや伝票などの会計処理は、会計事務所に業務委託します。会計事務所はアセットマネジャーの指示・助言に従って、こうした処理を行うことになります。
必要な能力・経験
事業会社や会計事務所、税理士法人などで「ファンド会計(SPC会計)」の経験があれば企業サイドからの評価は高いと思われます。 SPC会計は専門性を必要とされるので、SPC会計未経験者であっても、少なくとも経理・財務の基礎と、一般経理の経験は要求されると思われます。
転職事情・アドバイス
事業会社では、最近、監査法人出身者の方をSPC会計職などに迎えるケースが増えてきました。 より専門性を高めたいと考え、監査法人以外でコンサルタントの経験を積んでみる方もいるようです。昨今では、特に、買収業務や財務戦略、事業再生などに精通した方はマーケットバリューが非常に高くなっているため、より好条件での転職が可能です。 求人数も増えつつある中、まだ日本ではSPC会計の実務経験者は少ないため、不動産投資会社等で一般経理を経験した若手を、SPC会計へと育てる方向性も生まれています。