金融工学／クオンツ
仕事概要
金融工学；金融派生商品（デリバティブ）の価格が将来どう変動するのか、個別の企業が倒産する確率はどの程度なのかといったリスクなどを定量的に示し、投資や融資する際に重要な判断材料を提供します。また、新たな金融商品開発も重要業務です。
クオンツ；高度な数学的手法を使って市場を分析したり、投資戦略や金融商品を考案・開発したりする専門家です。デリバティブの市場や取引が拡大し、コンピュータの能力も高まり続ける傾向の中で、今後ますますクオンツの役割は大きくなると考えられます。
必要な能力・経験
まず、金融工学の知識が必要となります。
特にクオンツの場合は、理工系出身者が大半を占めていることなどからも分かるように、高度な専門性も要求されていますが、昨今は金融市場の発展に伴い業務内容も拡大しており、数理的な能力以上に、深い業務知識や経験が重要視される傾向にあります。
今後、金融工学の果たす役割がますます重要になっていくことを考えると、積極的に金融ビジネスの高度化にチャレンジする方が、求められる傾向にあるでしょう。
転職事情・アドバイス
金融工学の知識を背景とした職種には、主に銀行・証券・保険など金融機関でのセールス、市場取引、リスク管理などの業務が挙げられますが、そのほか金融機関やSI企業でのシステム開発といった仕事もあるので、適性に応じてさまざまなキャリアを実現することが可能であると思われ、人材需要も比較的多いのが現状です。
また、金融技術を実戦に使う技術職、いわゆるクオンツ職の場合は、高度な専門性を要求されることから恒常的に人材不足感があるものの、その枠が極めて限られているのも事実です。企業サイドとしては、優れたクオンツをより多く育てていきたいところですが、残念ながら、今の経済状況下での大幅増員はきわめて困難です。
