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ヘッジファンド -この数年で一気にメジャーな存在に-

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98年のLTCM破綻直後は、「怪しい投資会社」「実態のよく分からない投資家集団」といったイメージで敬遠されがちであったヘッジファンドですが、近年その存在感はますます大きくなっています。特に日本では、90年代の後半、株も債券も投資対象としては魅力が薄い時代が続いたため、金余りといわれた大量の資金が予想をはるかに上回る勢いでヘッジファンドに流入しました。気づいてみると運用の世界ではもはや欠かすことのできないプレーヤーとなっています。 ところで、ヘッジファンドと一口に言いますが、ワールドワイドに名を馳せているようなメジャーな存在から、こぢんまりしたマンションの一室を舞台に投資を行っているような会社まで、その規模は様々です。また、オフィスが小さいからといって決して実力がない訳ではなく、アシスタント以外はメンバー全員が年収1億円以上…といった少数精鋭のヘッジファンドも珍しくありません。外見だけではその実態が分かりづらいのもこの業界の特徴といえるかもしれません。 こうした状況を受けて、「ヘッジファンドに入るにはどうしたらいいのでしょうか?」といった質問を度々いただくようになりました。
現状からいえば、一般公募で人材の募集を行うヘッジファンドはまずありません。稀に人材紹介会社を通じて募集を行うことはあるようですが、その際にもごくごく内密の募集という形態を取るようです。人材紹介会社のウェブサイトなどで求人情報を公開することはもちろんできませんし、求人票も作成せず、募集条件に完全に合致する方以外には求人していること自体をオープンにしないというケースがほとんどです。ヘッジファンドの場合、自社の資料を外部に公開するには出資者の許可が必要であったり、またファンドの説明に必要な運用手法などを公開することにメリットがなかったりするためでしょう。
募集条件自体も非常に限定的ですが、どうしても情報が欲しいという場合は、まずはご登録いただき、タイミングを待っていただく形になるのではないでしょうか。 ご注意いただきたいのは、ヘッジファンドと名乗ってはいても、実際は違法スレスレの手口で資金を募るだけという企業も数多く存在していることです。そういった会社に出資しても運用の実態は明かされず、高額な運用手数料だけを徴収するということで社会問題になるケースもあります。もちろん、これは本来のヘッジファンドではありませんし、人材紹介会社ではこういった詐欺まがいの企業は紹介いたしません。しかし、こういった危険もあるということは十分認識しておかれることが必要でしょう。


ヘッジファンド -コンサルタントから-

ッジファンドがかなりの狭き門であることはお分かりいただけたと思いますが、ヘッジファンド以外に所属しながらそれに関わっていける仕事もあります。それは、この2〜3年の間に大手の金融機関がよく募集している「ヘッジファンドアナリスト」という職種です。 ヘッジファンドアナリストは、自社の資金や顧客から預かった資金などをヘッジファンドに預託して運用する際の、投資先の選定や投資後の管理が主な業務となります。
最近出てきた職種ですので、この仕事の経験者といった方はほとんどいません。主に運用業務や金融機関経験者の中から広く募っているのが実情です。一つ欠かせない条件を挙げるとすれば、英語力でしょうか。ヘッジファンドはやはり欧米の会社が多く、ビジネスレベルの英語力が必須というのが一般的な募集条件になっています。